心を動かす「観光感動業」とは。
次世代へ伝える京都の魅力と働く意義
京都市立桃山中学校 講演録
2026年6月、京都市立桃山中学校にて、将来の進路や京都の魅力を考える授業の一環として、株式会社KAGARIBI 観光事業部「忍者屋(NINJAYA)」責任者の國友が講演を行いました。
本記事では、次世代を担う中学生に向けて語られた「働くことの意義」、そして私たちが日々お客様にご提供している「観光感動業」という理念について、対話の一部を抜粋してご紹介いたします。
1. A地点からB地点への移動ではない。「一生、心に残る人生の旅」を。
司会の方からの「なぜ人力車という仕事を選んだのか」「人力車を通して何を伝えたいのか」という問いに対し、國友は日本最大手の企業で経験を積み、全国・海外の観光業を見てきたからこそ行き着いた、明確な理念を語りました。
「私たちは、人力車を『人をA地点からB地点に運ぶだけのもの』とは考えていません。テーマにしているのは、お客様の『人生を豊かにする』こと。
お届けしたいのは『一生の心に残る人生の旅』です。
非日常と癒しを、転機と変化を、活力と希望を。
私たちは単なる『観光ガイド業』ではなく、『観光感動業』なのです。英語で感動を”Move(ムーブ)”と言いますが、心が動かされるからこそ感動が生まれます。お客様の心を動かし、人生に活力と希望を感じていただく。それこそが私たちがご提供している価値です」
忍者屋(NINJAYA)が、短時間のカジュアルな移動手段を提供するのではなく、京都の奥深い歴史や文化を深く愉しむための完全プライベートツアーに特化している理由はここにあります。単なる移動ではなく、「完成された特別な体験」としてご案内するためには、十分な時間と徹底したプロ意識が必要不可欠だからです。
2. わずかな時間で人生を変える力。本物の体験がもたらすもの
講演の中で、中学生たちが最も静まり返り、聞き入ったのは、お客様との間に生まれた深い対話のエピソードでした。
かつてご案内したお客様の中で、「本当は舞台女優になりたかったが諦めていた」という方がいらっしゃいました。しかし、汗を流しながらも心から仕事を楽しむ俥夫(しゃふ)の姿を見て、「私ももう一度、夢を追う決意ができました」とおっしゃり、実際にその道を歩み始めたという事実。
また、「人生を諦めようと思って京都へ来た」という方が、懸命にご案内する姿に触れ、生きる活力を取り戻されたという出来事。
「仕事はしんどくないですか?」という中学生からの率真な質問に対し、國友はこう答えました。
「しんどいことがない仕事はないと思います。大切なのは、それをどう捉えるか。
私は、自分が本当にやりたかったことをやっているので、お客様とお話しする時間が毎日楽しみで仕方ありません。言行が一致しているからこそ、その熱量がお客様の心に届くのだと信じています」
記念日や特別なご旅行で京都を訪れるお客様にとって、誰と、どのように時間を過ごすかは極めて重要です。私たちは、徹底したプロ意識とホスピタリティを持つ専属のコンシェルジュ(俥夫)を配置し、お客様の人生の記憶に深く刻まれる上質な時間をお約束します。
3. 言葉の壁を越える「日本人の振る舞い」と精神性
忍者屋をご利用いただくお客様の多くは、海外からお越しになる本物志向の旅行者やVIP層の方々です。言葉が完全には通じなくとも、なぜ彼らは私たちのサービスに深い感動を覚えるのか。中学生へ向けて、その本質が語られました。
「海外のお客様から言されたことがあります。『あなたがやっている行動そのものから、日本という国がわかります』と。
車に対してお辞儀をして道を譲る姿。朝、自分の出したものではない街のゴミを拾う姿。海外では決して当たり前ではないそういった『謙虚さ』や『礼儀』といった日常の振る舞いを見て、彼らは感動してくださるのです。社寺仏閣などの景色だけでなく、『日本人そのもの』を見て心が動かされる。これこそが、私たちが誇るべき日本の文化なのだと思います」
私たちは京都観光の第一線に立つ者として、単に知識や景観を解説するガイドにとどまらず、自らの謙虚な振る舞いやおもてなしの精神性そのものが、日本という国を映し出す鏡であるという誇りを持って日々の業務に臨んでいます。
4. 「知ること」から始まる、文化の継承
京都の魅力について問われた場面では、京都が持つ「ディフェンス(古き良きものを守る)」と「オフェンス(新しいものを取り入れる)」の両面性が語られました。国宝や重要文化財が日本一多く存在する一方で、世界で活躍する最先端の企業が数多く生まれる土壌があること。
そして、その価値を未来へ残すために中学生ができることとして、次のようなメッセージが送られました。
「いくら素晴らしいものがあっても、『知られなかったら、ないものと同じ』です。皆さんの周りには、他県や海外の人がわざわざ時間と費用をかけて見に来る文化財が、自転車で行ける距離にあります。まずは『知ること』。そこから文化の保護は始まります」
忍者屋のプライベートツアーもまた、単なる風景の案内にとどまりません。歴史の緻密な文脈を丁寧に読み解く知的な時間旅行をご提供することで、京都が持つ有形無形の価値を未来へと語り継ぐ一翼を担っています。
5. 生徒とのQ&A:働く上でのマインドセット
質疑応答では、中学生から寄せられた鋭い質問や素朴な疑問に、事実とリアルな経験を交えてお答えしました。
Q. 観光客が少ないオフシーズンは、会社としてどのように稼いでいるのですか?
A. 京都の街や次世代に対する「未来への投資」の時間に充てています。
1年を通じて見ると、繁忙期と閑散期でバランスが取れるよう経営されています。そのため、私たちはお客様が少ない時期をネガティブに捉えるのではなく、むしろ「普段できない社会への還元ができる貴重な時間」だと考えています。
例えば、こうして学校へ出向き、観光の最前線から見た京都の魅力や働くことの意義を皆さんにお伝えすることもその一つです。自社の目先の利益だけを追い求めるのではなく、京都が誇る歴史や文化を次の世代へ繋ぐ活動に時間を注ぐこと。それこそが、会社としての本当の意味での「未来への投資」だと信じています。
Q. 中学生の時はどんな部活をしていましたか? これから大人になる私たちにアドバイスをお願いします。
A. 野球部でした。一番の財産は「自分で決断した」経験です。
実は私自身、中学生の頃は「働くこと」や「大人になること」にあまり良いイメージを持っていませんでした。でも、社会人になってやりがいを見つけた今が一番楽しいです。
当時、私は野球部でどうしても勝ちたいという目標がありましたが、同時にゲームにも熱中していました。「このままでは勝てない」と悟った私は、中2の時に自らゲーム機をガムテープでぐるぐる巻きにしてタンスの奥に封印しました。結果的に優勝はできませんでしたが、あの時の「本当にやりたいことのために自分で決断できた」という経験が、大人になった今でも大きな自信につながっています。皆さんも将来、今の自分に「あの時よく頑張ったな」と言ってあげられるような選択をしていってください。
國友 卓槙
株式会社KAGARIBI 観光事業部「忍者屋(NINJAYA)」責任者。
大学で教員免許を取得後、日本最大手の観光企業にて全国・海外での経験を積む。その後、国内外のVIP層や本物志向の旅行者へ向けた「観光感動業」を体現すべく、忍者屋の立ち上げと現場指揮を牽引。日々の業務から得たリアルな知見をもとに、教育機関での講演活動にも尽力している。
次世代育成・キャリア教育への
取り組みについて
株式会社KAGARIBI(忍者屋)では、地域貢献・社会的責任(CSR)活動の一環として、全国の小・中・高校・大学や自治体様からの出張講演、および修学旅行や校外学習のご相談を承っております。
単なる講話にとどまらず、京都・宇治という街を五感で学ぶための、体験型の「プログラムパッケージ」としての設計・プロデュースも可能です。先生方や旅行代理店のご担当者様の想い、学習テーマ、ご予算に合わせて最適なプランを柔軟に共創いたします。
プログラムパッケージの設計例
- 出張講演・夜間講話プログラム
京都観光の第一線で働く目線からの「京都で働く意義」「京都という街の魅力」「日本のおもてなし文化」をテーマにした、学校や滞在先ホテルでの講演会 - 京都・宇治 歴史探求レクリエーション企画
忍者屋特製オリジナルマップ、提携先施設の特別引換券(人力車、着物レンタル、茶道など)や優待割引券をセットにした、自主行動をサポートするアクティビティ設計 - 伝統文化&人力車体験総合プロデュース
本物の舞妓鑑賞など伝統文化へのアクセスと、忍者屋の完全プライベート人力車による移動・歴史解説を組み合わせた総合的なキャリア学習パッケージ
※次世代育成と地域貢献を目的とした取り組みのため、学校様や自治体様のご事情・ご予算に合わせて柔軟にプランニングいたします。まずは先生方やご担当者様の想いをお聞かせください。
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私たちがご提供するのは、単なる観光地の巡回ではありません。
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